列子「富士山を動かせる人、動かせない人」

― Desarrollo Sostenibleとは、持続可能な開発である。 ―

日本語の『虚仮の一念、岩をも通す』に通じる列子の話

中国のある大きな山の麓(ふもと)に愚公(おろかなじいさん)という90歳にもなる老人が、家族と一緒に住んでいた。

山の向こうへ行くのに大層邪魔だということで、愚公は山をみんなで協力して削り、平らにしてしまおうじゃないかと言った。

家族の一人は削り出した岩や土砂をどうにもしようがないといった。

すると愚公は、「海か隣の国にでも捨てれば良い」と。

かくして家族は山を削り、海に捨て始めた。

しばらくすると、それを見ていた智そう(賢いじいさん)は、余命を考えればそんな計画は無理に決まっている。草木の一本でも抜けるわけがなく、まして石や土を削るなどどうしてできよう、とやめるように諭した。

それを聞いた愚公は、こう言った。

「お前の凝り固まった(ガンコな)考えはどうにもならん。自分が死んでも子供がいる。子供からは孫が、さらにその孫から孫へ子孫は続いていく。
一方、あの山は低くなることはあっても、あれ以上高くなることはない。いつかは平らにできるだろう。」

智そうは言い返すことが出来なかった。さらに経緯を見て愚公の意気込みを気に入った天の神様は、使いのものやって二つの山を動かしてやった。

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大義のもとに、信念を持ちさえすれば、いつかは通ずる。また共感の下に助けの手を差し伸べる協力者が現れるものである。という話。

この話には、裏の話があり、ある巨人が太陽に追いつきたいという欲望を満たすために必死になるものの、最後は死んでしまうというもの。

両者の違いは自分の欲を満たすことが目的だったのか、世に利をもたらすという大義だったのかの違いである。

参考文献:
・歴史に学ぶ仕事道/列子「富士山を動かせる人、動かせない人」(守屋淳)
・雑誌プレジデント [2009年04月13日号]


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